ホームページの来訪者は、自分の知りたいことをあらかたチェックした後に、自己紹介ページを読んで「どんな人がやっているのかな?」と人物の確認もします。そのため、ホームページの自己紹介がよくできていると、印象が良くなり、同業他社のライバルに差をつけることができます。
しかし、ホームページの自己紹介が大切なのは理解していても、実際に何をどう書けば人の印象に残るものになるのかがわからないでお困りの方は多いかと思います。そこで今回は
- ホームページの自己紹介3つの役割
- 自己紹介必須9データと読んでもらえる書き方
- 自己紹介で避けるべき3大注意事項
をまとめました。最後までお読みいただければ、自己紹介ページに何を記載すべきかがわかり、反響や宣伝効果が大いに期待できるホームページになります。
<目次リストを追加する領域>
1.ホームページの自己紹介3つの役割
ホームページの自己紹介には以下の3つの役割があります。
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差別化がはかれる
自己紹介ページには、類似した他のホームページとの「差別化」をする役割があります。
例え、提供しているものが他社と同じようなサービス内容であったとしても、自己紹介ページだけは「運営者自身」のことが書いてありますので、お客様の立場から見れば、とても違いが出る部分です。
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信頼感が得られる
自己紹介ページは「人」の存在がリアルに感じられるため、読み手にとっての信頼感につながります。
例えば、自己紹介には経歴以外にも、今日までの経歴・事業立ち上げの経緯など、仕事に対する個人的な考えや熱意なども伝えられます。このような自己紹介の内容を読んで
・誠実で信頼できる人だな
・お願いしたら情熱を持って取り組んでくれそうだな
・こんな人なら安心だな
などが伝わると、最終選考の際に「やっぱりこの人にしよう」と、対面で説明した時などと同様に、人物に対する信頼で選んでもらえる可能性が高まります。
そして、この「自分の熱い思いを直接伝える」行為は、対面ではなかなかできないことなので、ホームページの自己紹介が持つ独特な役割でもあります。
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親近感を持ってもらう
自己紹介ページには、生年月日や出身地などの個人情報がたくさん含まれています。人は相手との共通点が多いほど親近感を抱くという習性があります。例えば、ホームページの自己紹介欄を読みながら
・わ!出身地が同じ関西だ!
・学部は違うけど同じ大学卒だぞ、すれ違ったりしたかも?
・犬を飼っている、何犬かな?
・私と同じだ、娘が二人いるな
など、自分と似ている部分が多いと感じた人に対しては、自動的に好意や親近感を抱いてしまいます。
つまり、ホームページの自己紹介欄は、全く会ったことがない人でも最初から自社とそのサービスに対して好意的に受け止めてもらえる可能性が高まるのです【参照:テキサス大学 1961年発表論文 Byrne, D教授 類似性の法則】
2.自己紹介必須9データと読んでもらえる書き方
本章では、自己紹介に必要な9つのデータをまとめました。自己紹介データの基本は、初対面の人と話す時に話題にしやすい自己紹介の内容と同じです。
ホームページでは会話はありませんが、自己紹介のページに書いてあることを読んだ来訪者が、心の中で会話のキャッチボールができるような内容にします。
2-1 自己紹介必須9データ
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出身地・出身校
出身地が同じ、というのは、心のハードルが一気に下がる要素です。一般社会でも「◯◯県人会」「◯◯同窓生」など、同窓・同郷であるということだけで親近感と仲間意識が高まり、個人・ビジネス問わず短期間で親密になれる体験は、誰もがしたことがあるでしょう。
可能な限り自分の出身に関したことを書きましょう。
例えば「◯◯生まれ」「◯◯育ち」のような、故郷の地名に関連する内容は、同郷や同校に関わった人にとっては
「あの辺に住んでるのか」
「友達とよく遊びに行った場所だ」
など、来訪者の記憶データにアクセスしやすくなり、親近感を抱きやすくなります。ぜひともプロフィールに入れておくことをおすすめします。
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勤務経歴・職務経歴
来訪者にとっては、ホームページの運営をしている人が、以前にどんな仕事をしてきたのかは、知っておきたい情報です。例えば、同じコンサルタントの仕事だとしても、前職が
・税務関連
・インテリア関連
・IT関連
では、相談できること・やってもらえることもまるで違ってしまいます。来訪者は「この人ならばわかってもらそうだ」という安心感を得てから問い合わせなどの行動に移しますので、前職に何をしていたのかはとても重要です。
書ける範囲で勤務経歴や職務経歴を詳細に書きましょう。特に、前職が有名企業ならば、自分の社会的な立ち位置の証明にもなるので、書いておいたほうが良いでしょう。
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誕生日(干支、星座でも)
年が近いというのは、人との距離を縮める要因の一つになります。よく、初対面同士の会話で
「何年生まれですか?」
「◯年です」
「あ、では2学年先輩ですね」
「おや、高校時代は部活は何をしてましたか? 私はサッカーです」
「あ、私もです!◯◯選手に憧れて」
「私もですよ!」
などのやり取りをした経験があると思います。これは、先輩後輩の位置関係を探ると同時に、どのくらい同じものを見て来た世代なのかを確認する作業です。
年が近ければ、似たような経験や体験をして育ってきていますので、共通の話題が多く、互いに親近感も抱きやすくなります。生年月日以外に干支や星占いの星座なども、詳しい人は相性などの手がかりにしますので、調べて書いておいた方が良いでしょう。
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趣味
趣味は、ビジネス関係を飛び越えて「同じ趣味を楽しむ仲間意識」が生まれます。例えば、来訪者と共通する趣味であれば
「この人もロードバイクをやっているんだな」
と、趣味を起点に仕事と人物の両方に興味を持ってもらえます。また、同じ趣味ではなかったとしても、友人知人の中からその趣味をしている人物を想定し、
「きっと、◯◯先輩みたいな感じの人かな」
と、やはり趣味を起点にして興味を持ってもらえます。
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学生時代の部活・好きなスポーツ
若い時にしていたスポーツや好きなスポーツも親近感や共感を抱きやすい要素です。例えば、学生時代の部活には、その部活独特のルールや合宿での経験が似ているため、同じスポーツや部活動をしていたとわかると心のハードルが下がります。実際にあった時にも、意気投合しやすい傾向があります。
また、同じスポーツを愛する人には仲間意識が生まれやすいという特徴があります。特に、同じスポーツの同じチーム応援する人は、知らない人同志でも「仲間」と認識します。よく、野球場やサッカーのスタジアムで、お互いによく知らない人たちが、同じスポーツチームを応援しながら仲良く肩を組んでいるのは、これが理由です。
また、スポーツ経験やスポーツを通じて得る「人生観」「人生哲学」には共通項が多く、やってきた部活や好きなスポーツが共通している人は、性格や行動パターンも似ている傾向が強いため、親近感が増す可能性があります。
【参照:論文 2012年国士舘大学大学院 高橋徹「スポーツの経験的価値についての検討―プラグマティズム思想における経験概念の論議から―1」】
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好きな本や映画など
本や映画のセレクションにはその人の個性が出ます。自己紹介欄に自分が気に入っている本や映画を並べると、それは自己紹介をしている人の「本棚」になりますので、その人の考え方や人間性が伝わります。例えば
・アップル創始者の自伝「スティーブ・ジョブズ」を読んでいる人
→大きなことをしたい人で、なおかつ繊細でクリエイティブな印象。私服は、やはり、ブラックタートルとデニムで統一しているかもしれない……。
・堀江貴文著「多動力」読んでいる人
→常に何か新しいことをしていくエネルギッシュな人。誰もやらないようなことをしたり、発想が豊かな人。思ったことをなんでも口に出してしまうかもしれない……。
など、あくまで印象ではありますが、その本を選ぶ人の考え方・心のあり方がなんとなく伝わり、人生全般に関したスタイルが想像できます。同じ類の本を自分も選んでいれば親近感が増し、選んでいなければ自分とは違うタイプの考えをする人であることもわかります。
【参照:論文 筑波大学心理学系 落合幸子「生き方のスタイルに関する研究:人生の選択場面での選択の様式における個人差」】
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好きな言葉(座右の銘など)
あれば書く、程度ですが自分の人生のターニングポイントになった言葉などがあれば、書いておきましょう。恩師に贈られた言葉や、本の中の一節でもいいかもしれません。
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SNSアカウント・自分のブログなど
SNS(FacebookやTwitterなど)のアカウントがあれば、それを書いておきましょう。また、ビジネスのホームページとは別に個人のブログを持っていれば、それも書いておきます。
より、プライベートな状態の自己紹介になります。また、SNSやブログは更新管理も楽です。
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顔写真
顔写真はビジネスならば必ず掲載します。
人は、特徴のある写真よりも、何気ない写真の方に信頼感を抱く傾向がありますので、写真館やカメラマンに頼んで特別に撮影したものよりも、スナップ写真のような「普通」の状態の自分がわかるものにします。
この写真は、FacebookやTwitterなどのSNSでも同じものを使いましょう。
【参照:論文 プリンストン大学カーメル・ソーファ研究グループ「平凡な顔は人からの信頼感を得やすい」(邦訳)】
2−2.読んでもらえる自己紹介の書き方2テクニック
ここでは、せっかく書いた自己紹介を最後まで読んでもらえるような「書き方」のテクニックを2つにまとめました。基本は、「人が読みやすい」ように書くことです。
テクニック1 ダラダラ書かない。最高15行以内で書く
伝えたいことを簡潔に書きましょう。
1つの項目に対して文章が15行以内で収まるように、書く前にノートなどでまとめておきます。
下記の図を見るとわかりますが、同じ内容でも連続していると読みづらいので、2−3行書いたら改行し、次の文章に進むようにします。
方法2 MY・エピソードを盛り込む
自己紹介の中に自分のオリジナルエピソードを盛り込む方が、より自分の人となりが伝わります。うまく文章にまとめられない場合は、2−1で紹介した9項目とは別に、端的にまとめたものを書きましょう。例えば、
- 今の仕事を通じて、お客様にどんな価値を提供しているか
- お客様から言われて嬉しかった言葉
- 今の仕事をしていて充実感を感じるのはどんなときか
- 仕事の際に心がけていること
- 持っている資格(サービスが専門性の高い場合は必須)
など、是非とも伝えたいことを書きます。その際は、下記の図のように、基本の自己紹介後に続けると良いでしょう。
タイトルは「MY・エピソード」や「私の思うこと」など自由につけます。また、このような内容に即したブログを作ってリンクを貼るようにすれば、自分が伝えたいことができた時に、いつでもブログを更新できるので便利です。
3.自己紹介で避けるべき3大注意事項
本章では、自己紹介のページで避けるべき3つの注意事項をまとめました。
1.いきなり注意事項から入らない
自己紹介欄の頭から、注意事項を羅列している人をたま見かけます。例えば
・誹謗中傷・いたずら連絡などはお断りします!
・メールに氏名連絡先などを記載しない人は、返事をしません。
・こちらもプロフィールを公開していますので、本名でお願いします。
・お約束お時間15分経過しても待ち合わせ場所に来ない場合はキャンセルとみなします。
など、気持ちはわかりますが、読んだ方はまだ何もしていませんので、なんとなく嫌な感情が芽生えてしまいます。
前に嫌な体験をしたことがあったとしても、書き方はやんわりとした表現にとどめ、できれば会社概要や申し込みフォームのページで小さい文字でお伝えするようにします。
2.自慢話をしない・人(他社)を下げない
自慢話はほどほどにしましょう。
高学歴・華やかな職務経歴・難しい資格をたくさん持っていることは素晴らしいことですが、それはホームページを訪れた人が自社に申込みをしようと決める「要素のひとつ」でしかありません。対面で煙たがられるような行為は、ホームページ上であってもしないようにしましょう。
また、同業他社や業界の品格を下げるような表現は厳に慎みましょう。
3.あまりにも個人情報が特定されすぎることを書かない
個人情報が特定され過ぎて、知られ過ぎることには注意が必要です。
自己紹介9項目の章では、可能な限り自己開示をするようにとおすすめしましたが、会社以外の特定されすぎるほど詳細には書かないようにします。例えば、
・家族の名前
・家族の勤め先や学校名
・自宅の周辺情報
・自分がよくいるお店の名前
など、自分のプライベート空間まで何でもかんでも開示してしまうと、個人のプライバシーが守られなくなる可能性があります。開示されてることは触っても良いと考えるのが現代のネットの風潮であることから、万が一にも家族が危険な目に会う可能性も否定は出来ません。情報公開のし過ぎには注意をしましょう。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。ホームページの自己紹介に関して
1.ホームページの自己紹介3つの役割
2.自己紹介必須9データと読んでもらえる書き方
3.自己紹介で避けるべき3大注意事項
をまとめました。
ほとんどは、対面でお会いしていたら自然にしていることばかりだったと思います。ホームページ上でも同じように「人がいる」ことを意識して自己紹介を書いていくと、事業内容以外の大切なこともアピールでき、競争に強いホームページになると思います。是非、お試しください。
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