「ホームページの管理費」の定義は人によって分かれますが、ふたつの意味で使われます。
- 狭義では、ホームページの更新やメンテナンスを外注する場合の費用のこと。会社によって「更新費用」「維持管理費用」などいろいろな呼び方があり、費用もまちまちです。
- 広義では、ドメイン費用やレンタルサーバー費用などを含めて、ホームページを運営していく上で必要な管理費用のことを指します。
この記事ではホームページ管理費を広義の意味で捉え、ホームページを運営・管理していくには一体いくらぐらいかかるのが普通なのか?について解説します。
結論から言うと、ホームページの管理費は、月額1万〜5万円程度が相場です。ボリュームゾーンでいうと、月額1万円~2万円がメインです。
ただし、ホームページの規模や更新頻度、集客目標などによって、価格にはかなりバラツキが出てきます。月額5,000円以下で済むケースもあれば、月額30万円以上かかるケースも稀にあります。
- 【自社で管理】管理費合計:月額5,000円以下
- 【管理を委託】管理費合計:月額1~2万円程度 ★ボリュームゾーン
- 【管理を委託】管理費合計:月額2~5万円程度
- 【管理を委託】管理費合計:月額5万円以上
4つのそれぞれのケースに分けて、管理の内容にどんな差があるのか、内訳はどうなっているのかを解説していきます。
この記事を読む頃には、ホームページ管理費の相場観がしっかりと分かるようになります。見積もりをもらった時に、高いか安いか判断できるようになっているはずです。
また「3. ホームページ管理費を払い過ぎないために注意するポイント」では、管理費を抑える2つのポイントも紹介します。
「業者に見積もりをもらったけど、月額費用が高すぎる気がする!」
「管理費に含まれるこの項目って、どんな内容なの?」
と不安に感じている方は、ぜひこの記事を読んで疑問点をクリアにしてみてください。
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1. ホームページ管理費の相場は月額1万~5万円程度
冒頭でも述べた通り、ホームページを運営するために必要な管理費は、年間1万円~5万円程度が相場です。
ここでは、①管理費:年間5,000円以下、②年間1~2万円程度、③年間2~5万円程度、②年間5万円以上のケースに分けて、管理の内容や内訳がどうなっているか解説します。
1-1. 自社で更新・管理を行う場合:年間5,000円以下
ホームページのコンテンツを自分で更新・管理できる場合は、外部に委託する保守管理費用が一切かかりません。そのため、ホームページ運営に最低限必要なサーバー費用・ドメイン費用・SSL費用のみが必要になります。
また、「ジンドゥー(Jimdo)」「Wix」などの無料ホームページ作成サービスを使う場合は、ドメインにこだわらなければ完全無料でホームページを管理することも可能です。
1-2. 最低限の更新・管理を委託する場合:月額1万~2万円程度
一般的なホームページの場合、この価格帯が最も多いボリュームゾーンです。
コンテンツの更新や最低限の障害対応を依頼する場合、月額でかかる外注管理費は月額5,000円~2万円程度が相場です。サーバー代やドメイン費用などと合わせると、ホームページを運営する費用は月額1万円~2万円程度となるでしょう。
ホームページの内容を月に数回程度更新する場合は、この相場で対応できることがほとんどです。また、会社によっては、ホームページにトラブルがあった場合の障害対応もしてくれます。
1-3. しっかりとした管理を委託する場合:月額2万~5万円程度
ホームページの更新頻度が高めの場合、アクセス解析や月々の簡単なレポートをもらいたい場合は、外注管理費は月額2万~5万円程度かかります。
更新頻度が多い場合、ホームページの障害対応を手厚くしておきたい場合などには、この価格帯なら安心です。ただし、年額にすると大きなコストとなりますので、この予算の中でどのような作業内容を期待できるのか、事前にしっかり確認しましょう。
アクセス解析やレポーティングも含まれますが、この相場だと本格的なコンサルティングまでは受けられないケースが多いでしょう。
1-4. 集客に力を入れて管理を委託する場合:月額5万円以上
ホームページを足がかりに事業を拡大していきたい場合は、ホームページの管理費は月額5万円以上かかります。
この価格帯では、集客に必要なさまざまなコンサルティングのアドバイスを受けることができます。
例えば、ホームページに流入した経路や離脱率などを元にアドバイスや施策提案をもらったり、ホームページで売上を上げるためのコンサルティングを受けたりするができます。
ただし、検索エンジンの検索結果を上位にするためのSEOコンサルティングを本格的に行う場合は、月額20~30万円かかるケースもあります。こうした場合は、専門のコンサルティング会社に依頼先を分けている会社も多いです。
ホームページの保守管理から集客支援まで一貫して同じ外注先に依頼したい場合は、事前にWebマーケティングにどの程度知見がある会社なのか見極めておくと良いでしょう。
2. 月額のホームページ管理費を内訳ごとに解説
ホームページを運営していくために必要な管理費について、内訳ごとの相場がどのくらいなのか、もう少し詳しく解説していきます。
8つの費用を紹介しますが、前半の4つは基本的な管理費、そして後半の4つは売上を上げるためにプラスアルファでかかる費用です。
最低限必要な管理費はいくらで、その他にどこにお金をかければ攻めのホームページ運営ができるのか、具体的に理解していきましょう。
2-1. レンタルサーバー費用
ホームページに文字や画像、映像などの情報を載せるためには、インターネットの一部の場所を借りる必要があります。その場所のことを「レンタルサーバー」といい、ホームページを運営する上でサーバー費用は必ず必要となる費用です。
「CPI(シーピーアイ)」「さくらのレンタルサーバ」や「カゴヤジャパン」など多くのサービスがあります。どのサービスを使うか、容量の大小、仕様によって費用はまちまちですが、小規模の法人向け共有サーバーの場合で、月額数百円~3,000円程度が一般的です。
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さくらのレンタルサーバー(ビジネスプラン)
初期費用5,238円/月額2,619円/容量300GB
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カゴヤジャパン(S22プラン)
初期費用3,300円/月額2,200円/容量200GB
2-2. ドメイン費用
ドメインとは、ネット上における表札のようなものです。例えば「ジンドゥー商店」のホームページを作りたいなら、「jimdo-shouten.co.jp」のようなドメインを設定すると、ユーザーに分かりやすくて便利ですよね。
ドメイン費用はドメインの人気度によって価格に差がありますが、年間1,000円~5,000円程度が目安です。月額換算すると、月額数百円~500円程度です。
参考:お名前.com
新規取得時(登録時)の価格は安く設定されており、25円など破格の価格で売り出されていることもあります。
2-3. SSL費用
SSLとは、データを暗号化して送受信する仕組みのことです。SSLが実装されているホームページは、第三者による改ざんを防ぎ、安全にデータをやり取りできます。個人情報を入力させるようなホームページでは、必ず導入してください。
SSLを導入しなくてもホームページはできますが、個人情報の入力が無い場合でも、ビジネスで使うならぜひ導入しましょう。GoogleもSSL化を推奨しており、SSLに対応していないホームページは「保護されていない通信」と判定されてしまいます。
レンタルサーバーによっては、無料でSSLを提供しているサービスもあります。できれば無料SSLに対応したレンタルサーバーを選ぶと良いでしょう。
2-4. コンテンツ更新費用
コンテンツ更新費用とは、自分でホームページの更新ができない場合に、制作会社に更新してもらうための費用です。
更新する時だけスポットで費用が発生する場合もあれば、月額契約で更新費用が毎月取られる場合もあります。費用は制作会社によってかなり差があるため、見積りをもらう際には重点的にチェックすべき項目です。
2-5. 監視・障害対応費用
何かトラブルがあった際に迅速に対応できるよう、制作会社に監視システムを導入してもらって、緊急対応をしてもらうための費用です。
ホームページの知識がないと、突然ホームページが表示されなくなったり、表示がガタガタに崩れてしまったりした場合、自分で対応するのは難しいでしょう。しかし、迅速に直さないと売上に影響が及びかねません。そういう場合に備えて支払う費用と考えましょう。
監視・障害対応費用も会社によりまちまちですが、月額いくらと設定されることが一般的です。
2-6. CMSツールなどのメンテナンス費用
ホームページを作る土台にWordPress(ワードプレス)などのCMSを使っている場合、定期的にCMSのバージョンアップが行われるため、その都度メンテナンスが必要となります。
問題なくバージョンアップを完了させるために、メンテナンス費用を制作会社に支払います。
このメンテナンス費用は個別で払うというよりは、月〇万円のホームページ管理費の中に含まれている場合が一般的です。
2-7. アクセス解析費用
アクセス解析費用は必須ではありませんが、費用をかけることでホームページのアクセスを飛躍的に伸ばせる可能性を持っています。
ホームページにどのくらいアクセスがあったのか、どんなキーワード検索から流入があったのか、それらを分析することを「アクセス解析」といいます。アクセス解析は自分でもできますが、プロに依頼してレポートを出してもらうことで、問題点や改善点を見つけやすくなります。
2-8. SEOなどのコンサルティング費用
SEOとは、検索サイトの上位にホームページが表示されるための仕掛けを作り、アクセスを増やすための施策のことです。ホームページのアクセス数を増やし、集客を行いたい場合には、費用をかけて行うと良いでしょう。
ホームページ制作会社にSEOのノウハウがある場合はそのままお願いしても良いですし、別で専門のWebマーケティング会社に依頼する方法もあります。
ただし、検索サイトの上位を狙うには、時間もコストもかなりかかることを認識しておきましょう。ホームページの価値を上げるために、Webコンテンツを数百単位で作るなど本格的に行う場合は、月額数十万円の費用がかかることもあります。
3. ホームページ管理費を払い過ぎないために注意するポイント
ここからは、管理費を払い過ぎないために注意するべきポイントを解説していきます。業者からの提案をそのまま受け入れてしまうと損してしまう場合もあるので、見積りをもらったら厳しくチェックしましょう。
3-1. レンタルサーバーとドメインは自社で契約しよう
委託業者によっては、レンタルサーバーやドメイン費などの維持管理費と更新作業費をまとめて月額〇〇円となっている場合があります。しかし、サーバーやドメインは自社で契約して管理するのがおすすめです。
維持管理費もセットで月額料金を払っている場合、管理費の支払いをやめた瞬間にホームページが見られなくなってしまう事態もありえます。また、管理手数料が毎月上乗せされる可能性があります。
さらに、保守管理を別の会社に移管することも難しくなります。
こうしたトラブルを避けるため、レンタルサーバーやドメインの環境は自社で用意するようにしましょう。
3-2. 更新頻度に合わせて月額契約かスポットか選択しよう
ホームページの内容を更新するために必要な更新作業費は、月額定額制のプランとスポット契約(都度払い)があります。
更新頻度が多い場合は定額制がオトクな場合もありますが、どのくらい更新するか分からない場合はスポットで契約した方が安く済む場合も多いです。
定額制を選ぶと、更新回数がゼロでも費用が発生します。業者も定額制を推してくると思いますが、自社の場合はどちらがお得か見極めた上で、どちらを選択するか決めるようにしましょう。
4. まとめ
この記事では、
- ホームページ管理費の相場はいくらなのか
- 管理費にはどんなものがあるのか
を中心に解説してきました。
ホームページの管理費は月額1~5万円程度が相場ですが、ケースによってかなり幅があることが分かったのではないでしょうか。
ホームページの目的や売上目標などによって、ホームページにかける月額費にはかなり差が生まれます。また、制作会社によって出してくる見積もりはバラバラなので、価格が適正かどうか判断するのは至難の業といえるでしょう。
「この見積もりに書かれている管理費、高くない!?」と不安に思ったら、今回の記事を参考にしてみてください。
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